かけっこ (09.6.3)
先日、娘の小学校の運動会がありました。
私の頃は、運動会と言えば、「秋」でしたが、高松市は、5月下旬に行うのが、通例のようです。
初め、5月と聞いた時は、「クラスにまとまりが無いのでは?」と思ったのですが、5月開催にもメリットがあり、その中の1つに、残暑厳しい夏休み明けの炎天下のもとで、練習をしなくて済むという事があるそうです。
確かに、夏の暑さや残暑の厳しさは、私が幼い頃と比べて、段違い。これは納得できました。
この他、昔と違う事の最たる物に、「かけっこの順番を、きちんとつけない」というのがありました。
ずいぶん前からそうなっていると、聞いてはいたのですが、実際に見ると、やはり、思うところがありました。
「競争したり、順番をつけたりして、子供が劣等感を抱く事がないように。」という事なのでしょうが、何かを競う時に、優劣が付くのは当然の事です。
「運動ができる人は、そういう事を言うが、できない子の身になって...」
う~ん。何を隠そう、私は、小学校3年生まで、「運動が全くできない子」で、運動会は、少し悲しい行事でした。でも、それなりに楽しんでいたと思います。
しかし、両親は、そんな私を放っては置かず、少年野球チームに入れられて、鍛えられたおかげで、4年生の運動会では、「1等」になることができました。体操服に「1等」の名札を付けて、副賞にノートを貰った感動は、今も憶えています。
学校を取り巻く環境は、時代によって変わり、様々な事に気を配らなければ、ならなくなっているのでしょう。それは、仕方の無い事なのでしょうが、誰かがよく言う「大切な物を失っている」というのは、本当の事かもしれません。
ちなみに、我が家では時代に逆行して、「かけっこでは、1番になれ。1番が、1番凄い。1番を目指そうね。」と教育。
娘は見事「1等」でゴールし、帰宅後、父親に熱烈なHUGを受けたのでした。
(堀川 伴和)