あまい思い出 (20.2.1)
先日、家に帰ると和三盆糖が机の上に置いてありました。丸い和三盆糖をやさしい色合いの包み紙でキャンディーのように両端をねじって個装されているものです。香川県民の方は一度は食べたことがあると思います。これを食べるといつも思い出すことがあります。
小学校に入学して間もない頃、初めて給食に和三盆糖が出ました。まだ食べたことがなかった私は、内心とてもワクワクしていました。しかし、気が弱く断れなかった私は、ジャイアンのような男子2人に、和三盆糖を譲ることになりました。その男子たちは1個の和三盆糖をめぐって取り合いになり、私の机の牛乳瓶が倒れて広がりました。机を拭きながらこらえていた涙が溢れて、その日家に帰って母にその話をしました。すると、母が笑顔で私を抱きしめて、偶然にも和三盆糖を取り出して食べさせてくれました。
和三盆糖を食べると、あの時のやさしい甘さを思い出します。
みき