一年に1度、満月の大潮の日だけに花を咲かせる海菖蒲。
魚の子供時代のゆりかごになることでも知られている。ジュゴンの餌でもある。
雌花は数時間の干潮に合わせて数時間前から開花し、雄花は光合成で作った酸素の泡の浮力を使って水面に浮き上がる。その表面は撥水性で少しの風で水面を走り回るらしい。その様はさながらバレリーナのようだ。
干潮の少し前から雌花は水面に出て開花し、水面を走る雄花を待つ。そしてキャッチすると徐々に満ちていた水中にのまれていく。受粉完了。
まるで七夕だ。
敦子