「半分の解放感」 (13.6.7)
自宅マンションの大規模改修工事が始まって、2カ月半が過ぎた。工事も順調で、あと少しで終了する。先日まで、全面、足場と防塵シートで覆われていたのだが、南側と西側の工事が先行していたので、終了と同時に足場の解体も半分行われて、南側の窓をやっと開けることが出来るようになり、ベランダにも出られるようになった。今までの息苦しい感じから解放され、少し日常を取り戻した気がした。
ある日、自宅に帰ると、扉のドアの下のところに何やら張り紙がしてあり、どう見ても注意!といった感じで、確か「シーリングうちたてのため注意して下さい」と書いてあったと思うのだが、まず'シーリング'が何か??どこに注意するのかも??であったため、何かわからないけど、自宅に入るのにちょっと抜き足さし足といった感じで、出来るだけドア周りに触れないように、おそるおそる入ったことがある。後で、現場の人に聞いたら、ドアの際の隙間にシーリング剤を施工したとのことであった。
よく考えたら、普通の人が普通に暮らしているマンションでの工事って、大変だと思う。日常生活に配慮しつつ、住人の協力なしでは、工事が完了しない部分もあるので、協力を取りつけつつ、作業を淡々とこなしていかなければならない。御苦労様である。
あと少しで、北側の足場も取り外されるはずなので、不自由な生活ももうしばらくの辛抱である。でも、南側だけでも今は、十分満足である。窓が開けられることが、こんなに開放的で解放感があるものと思ったことはない。不自由な生活があったからこそ気がついたことでもある。
案外、不自由な生活も捨てたもんではない。
(酒井洋美)