コラム

本を読め、本を。

”やばい”

とは、どんな時に使う言葉か。

嬉しいとき?驚いたとき?悲しいとき?楽しいとき?怒ったとき?

本来は、「危険な」「不都合な」「まずい」といった悪い状況を表す言葉である。

しかし現代では、良い意味でも悪い意味でも使われるようになった。

便利な言葉になったものだ。

声色やシチュエーション、表情などでどの感情の”やばい”かは読み取れるが

あまりにも多用しすぎるのもどうなのかと思う。

 

小学校の国語の時間。

1つの話をみんなで読んで感想を発表していく。

生徒の多くは、「○○がすごかったです。」「○○がすごいと思いました。」という表現を多用する。

私ももちろんそのうちの一人である。

そのとき先生が「何がどうすごいのか伝わってこない。すごいという言葉を使わずに感想を言ってください。」と言った。

 

”やばい”も同じなのではないかと思う。

何がどう”やばい”のか”やばい”を訳すと自分の感情はどうなのか。

雰囲気は、分かるが細かなところまでは分からない。

大まかなイメージが分かれば良いのかもしれないが言語化することは大切である。

もっと深い会話ができるのではないか。もっと分かち合えるのではないか。

 

そこで、やはり「本を読め、本を。」なんだと思う。

本には、様々表現が使われており複雑な心情も描かれている。

語彙力を養うにはとても良いと自己の体験からも思った。

様々なことが簡略化される現代だが、自分の気持ちを簡略化する必要はない。

気持ちは、複雑で当たり前だ。

時には、自分の気持ちを紐解き、自分を理解する機会も必要である。

まぁ、”やばい”の一言で意味を察するのも能力の1つかもしれないが。

 

wAtAnAbE

 

投稿日(2025/08/22)