コラム

農作業

 25年前に結婚し、以降嫁の実家の稲作を行っている。手伝っているの間違いでないかと思う人もいるかもしれないが、結婚時に既に嫁の実家には男手がおらず親戚の人が長年やっていたのだ。いきなり稲刈り機の操作を覚えさせられ、乾燥、籾摺り、出荷の作業。年明けて春先からは雑草駆除のためトラクターを駆使し、一町(約10,000㎡)の田んぼを数回耕し、代掻き、田植えと行ってきた。この25年の間にトラクター、田植え機、コンバイン(稲刈り機)、乾燥機、運搬機と全て新車となったため、いつまで続くのかと思っていた。ところが昨年の稲刈りが終わった途端、嫁のお母さんが自分の食べる分だけ作って、後は田んぼを人に貸すと言い出したのだ。まさかその後に備蓄米を販売するようなコメの高値になるとは。今年は例年の10分の1程度の作業で全てが終わり、当然だが収穫量も10分の1、収入金額は、ほぼ0となった。田んぼを借りた人は、米でなく麦を作っており、田んぼの使用料も1円ももらっていない。元々、自分の田んぼでなく、嫁の実家の物なので、嫁のお母さんが良ければそれでよしとしているが、スーパーに並んだコメの価格を見るたび、もう少し稲作を続けていれば少しは儲かっていたかなと思う今日この頃。

投稿日(2025/09/25)