コラム

いのちのかち

 スーパースターの死とくだらなさ満開の政局の話題に押しやられて、「一瞬系」のニュースになってしまいましたが、いわゆる「臓器移植法」改正の行方に関心を持っています。

 「15歳未満」の子供を抱える我が家。妻とこれについてどう考えるか、話し合ってみました。

 まず、臓器提供する側に立ってみると、ただでさえ、子供の死は受け入れがたいであろう事なのに、まだ、かろうじて生命のある「脳死」の状態を死とするのは、なかなか認められないだろうという事。

 次に臓器提供を受ける側に立ってみると、まだ助かる命を、助けられない現行法は改正し、もう助からないであろう命よりも、自分の子供の命を守ってあげたいと思うだろうという事。

 正に矛盾とエゴですが、このような話しになりました。たぶん、現状で当事者ではない家庭の意見は、大体このような感じになるのではないでしょうか。

 「法律で人の死を決めるな。」と言っても、それを決めないと、臓器移植への道が開けないのも現実。

 「感傷や宗教観に流されるべきではない。」と言っても、感情のある人間の命と最期に関する問題。

 なかなか答えは出ませんが、私個人の意見では、やはり、助けられる命は助けるべきだと考えます。

 数年前に臓器提供意思表示カードが配布された時に、自分に関しては、全て提供する意思表示を記入している私。

 果たして子供に関してはどうか。じっくり考えたいと思います。

(堀川 伴和)

投稿日(2009/06/26)