闘い。 (11.10.18)
福岡に住んでいる、とある友人の話。彼はバイク仲間で、歳はまだ23歳。私からみたら息子とまではいかなくても到底話題についていけないような年代の若者です。九州に旅するときは道案内してくれ、落ち込んでるときは話を聞いてくれて、時には友人、時には親子、時には姉弟のような大切な仲間です。
その彼から先日衝撃的な事実を知らされました。「肝臓がんに侵されている」と。肝臓というのは消化器系のような自覚症状がなく、体調に異変を感じた時にはもうすでに症状が進んでいることが多く、彼の場合もそうでした。今は3センチほどの癌をやっつけるために抗がん剤と闘っています。顔色は悪く、帽子を脱いだら髪の毛は抜け落ちていました。「いく姉、大丈夫やで。俺は絶対死なない。年明けにはうどん食べに行くから案内してよ。あと、お酒飲み過ぎに注意してよ。俺みたいになるで(笑)」と笑顔で語るその強さに言葉にならないものを感じました。
不安や絶望や苦痛に立ち向かって行く勇気や親御さんの気持ちを考えたらいたたまれない気持ちになりますが、彼がそれに打ち勝って、約束どおり『年明けうどんツーリング』に行けることを願う毎日です。
(是松 郁子)