懲りない面々と鳩山 (10.9.1)
菅首相と小沢氏の代表選。前回の野党党首選とは異なり、今回は首相を決める代表選。直面する課題を後回しにして、権力争いに走られたのでは国民は堪らない。それを百も承知で、彼らは組織や国政の上に個人を置く。
そもそも、この原因を作ったのが鳩山前首相ではないか。三ヶ月前の首相退陣時に、政界からの引退を公言。しかし、参院選敗北で菅首相の責任論が出ると、7月22日、「代わったばかりで、降ろすという話にはならない」と菅首相の再選支持を明言。さらに、8月17日には北京で「菅内閣で頑張っている姿を民主党議員として応援するのは当たり前だ」。
ところが、帰国後の19日には、軽井沢で開いたグループ研修会に小沢氏を招待し、小沢氏の決起集会の場に。そして、8月26日小沢氏との会談で「小沢氏に民主党に入っていただいた経緯から、応援するのが大義だ」と出馬を後押し、小沢氏の出馬表明となる。ロシアから帰国、30日・31日と二人の会談実現に向け動いたが、決裂。
それにしても、小沢氏は一年で三人目の首相になりたいのか。国や組織よりも、首相への最後のチャンスと私欲に走っては、先は無い。なんとも、懲りない面々か。
(乃口 健一)