ある日曜日の昼、小春日和に誘われて栗林公園へ独り出かけた。家族連れやカップルが多い。既に葉っぱの散ってるカエデもあれば、まだ緑色のカエデもある。やはり、紅色や黄色が多い。ハゼは鮮やかな赤色の葉っぱで目映い。池の辺にはススキの穂が太陽を浴び輝いている。
わたしは、新日暮亭の南側の芝生の樹下で腰を下ろし、グラスにビールをそそいだ。爽やかな味が、喉から胃袋へ一気に流れた。
(乃口健一)