愛する者へ (09.10.2)
「妻のことを好いちょりました」の言葉を読んで、私は涙腺がゆるみました。
9月に開かれた山口地裁の裁判員裁判で長年の「介護疲れ」から寝たきりの妻を殺害未遂した被告の言葉です。
この裁判の報道によると被告は13年間も一人で介護をしてきたとのことです。殺害未遂の事実は重いのですが、この出口の無い「介護」の実態も重い。
私は、裁判員裁判は、広く国民がこうした人の「陰」の行為の判決に参加出来る道を開いたという意味で画期的な意義があると思います。
さて、10月は「出雲の国」以外の地域は神様が不在の「神無月」となるようです。
私の今月のイメージは「お祭り」と「キンモクセイ」(金木犀)と母親の手。
「お祭り」と「香り」が直結して小さな頃のシーンが回想されます。母親の手にぶら下がってキンモクセイの香りのする田んぼのあぜ道を歩いて「お祭り」に行くときは「ワクワク」していました。
この母が他界して8年となりました。(林哲也)