タングドラムを希う (21.9.24)
とある昼食、とある喫茶店にて。
客は老婦人二人組、煙草を燻らす老紳士、そして私。
静かにスタンダードジャズが流れる店内、サテンドールのメロディに被さり不意に響く老婦人組の会話に耳を疑う。
老婦人A「・・だから、アレ、タングドラムが欲しくて、ほらレベチが何たらいうテレビでやってた、」
(声デカい)
老婦人B「え、たんぐ?れべ、ち?」
煙草を燻らす老紳士C「・・・(タング?)」
私「・・・(ドラム?)」
老婦人A「テレビで見たの!でも紹介されたからそのタングドラム、注文殺到で今注文中止なん!
音めっちゃいいのに!!あー、欲しいわ!」(声デカい)
老婦人B「あなたドラムなさるの?で、れべちって?」
老婦人A「ドラムなんてしないわよ!レベチは、ほら、なんか人と違うことをいうみたいな・・・」
(声デカい)
そっちじゃねえよ。なんやねんタングドラムて。音いいて、タムかスネアか?なんだこのファンキーなば、失礼、老婦人は。
と、思ってる間に本日の日替、ハンバーグ定食が運ばれてきたため、私は静かに食し、速やかにその場を去った。
後から調べたところ、タングドラムはスリットドラムともいい、丸い鍋のような形をした楽器だそうな。
円状に舌の形のようなU字の切れ込みが入ってて、音は水琴窟のようなおりんのような癒しな感じだそうな。私もちょっと欲しくなった。
しかしまたそんなマイナーな楽器を欲しがるファンキー老婦人がおられるとは、、
奇しくもその日の夜は満月、私は希った、いつかご婦人がタングドラムを手にする日が来ることを。
、、、気になる方は「タングドラム レベチ」で検索を。
歳を重ねてもファンキーでありたい ヤベ