幕末史(半藤一利) (21.4.21)
今年の1月に亡くなられた作家半藤一利さんの本である。半藤さんは「日本のいちばん長い日」や「昭和史」などの近現代史の著作で知られた人で、この「幕末史」はペリー来航から西南戦争後までを語ったものである。もともとは慶応丸の内シティキャンパスの特別講座12回をまとめたもので、講談調の語り口が面白く、裏付けとなる資料も豊富でたいへんわかりやすい。
幕末を知るには最良の教科書ともいえる本なので、大河ドラマで「龍馬伝」「花燃ゆ」「西郷どん」など幕末期が描かれるたびに読み直している。今年の「青天を衝け」の主人公の渋沢栄一の記述はないが、もう一人の主人公の徳川慶喜は薩摩長州に対する幕府側の人物としてよく登場する。
慶喜ついては「最後の将軍-徳川慶喜-」(司馬遼太郎)を次に読むつもりである。
(高嶋)