「法令その他の社会的規範を遵守し、公正で健全な企業活動を行う。」神戸製鋼所は、同社の企業倫理綱領のはじめにこう掲げている。三菱マテリアルの企業理念は「人と社会と地球のために」だ。企業による不正発覚の度に、トップから隅々の社員までが企業理念に基づく行動規範を遵守することの難しさをあらためて思い知らされる。
安全や品質を軽視するというモラルハザード。業績至上主義がもたらす弊害だ。自社の経営理念は空疎化していないか。自分の中に経営理念は根付いているか。大企業の凋落に学ぶものは大きいと思う。
(松本秀紀)