桜の時季も過ぎ、朝夕は少々肌寒さを感じるものの、日中はだいぶ過ごしやすくなってきた。
春はあけぼの やうやうしろく成り行く山ぎは すこしあかりて むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる
と『枕草子』に綴られる趣を味わうにもよい季節なのかもしれないが、元来、夜型の私にはそれは少々難しい。どちらかというとこの季節、春眠暁を覚えずといったところだ。
しかし、早起きは三文の徳とも言われるし、眠気に抗して少し早起きし、自分のためになる時間をつくる努力も必要かもしれない。春のあけぼのの趣に浸れる余裕が心にほしいものである。
(松本秀紀)