何かを始めるのに、遅すぎることはない (12.2.28)
新聞に「70歳の高校生 さっちゃん」という記事が載っていました。家庭の都合で高校進学をあきらめていたことが唯一の心残りだった「さっちゃん」は、夫との死別後思い立って67歳で高校に入学し、この3月に見事卒業するそうです。
座右の銘は『何かを始めるのに、遅すぎることはない』だそうです。
この記事を読んで、自分の祖母を思い出しました。私の祖母も尋常小学校を卒業してからはずっと家事や仕事を手伝い、勉強をすることができなかったことをずっと悔やんでいました。自分は「無学だ」というのがずっと心残りだったらしく、80歳で老人大学に通い始め、休むことなく卒業し、卒業証書を誇らしげに見せてくれたのを覚えています。
そんな祖母にいつも「勉強できること、学べる機会があることは有り難いことなのだから、感謝しないといけない」と言われていましたが、学生の頃はそんな有り難さも感じることもなく、祖母の言葉も素直には聞いていながらも感謝することもなく、ただぼんやり過ごしていました。
今回の新聞記事を読んだことで、祖母と話した記憶が蘇ると同時に、学べる機会があることの貴重さを改めて感じさせられました。
歳を重ねるごとに、何かを始めることに億劫になったり、感動や感激、感謝の気持ちなど薄らぎがちですが、いくつになっても何かに興味をもって、前向きな姿勢で取り組めるような人間でいたいと思います。
春の足音が聞こえてきそうな今日この頃、今年は春風とともに何かを始めてみようと思っています。(福原 智子)